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離型剤フリ-を目指した金型表面への窒化ホウ素膜形成に関する研究

背景


アルミニウムダイカストの工程において離型剤は金型の溶損を抑え製品の脱離を容易にする上で必要不可欠ですが、環境負荷の軽減や製品の欠陥(鋳巣)を防止するために、その使用量の削減が強く求められています。
我々は神港精機㈱との共同研究で開発した切削工具の表面処理用の窒化ホウ素膜の優れた密着性と化学的安定性に着目し、㈱MORECOと共に非常に活性の高い溶融金属に曝されるアルミニウムダイカスト用金型の表面処理膜としての応用を研究しています。
本研究では異なる成膜条件で窒化ホウ素膜をコ-ティングした金型材のアルミニウム溶湯に対する耐溶損性の評価試験(浸漬試験)を行い、アルミニウムダイカスト用金型の耐久性向上に有効かを検証しました。
2011yamashita

成果


窒化ホウ素の成膜には、神港精機が開発・製品化した磁界励起型イオンプレ-ティング装置を用いました。アルミニウム溶湯への浸漬・溶損実験は、アルミニウムダイカストの材料として一般的であるADC12を電気炉で750℃±5℃に溶融・保持し、回転中心から15mm偏心した位置で毎分60回転で試料が溶湯をかき混ぜるように配置して行いました。金型材の溶損(重量減少)量から耐溶損性を定量化し、従来法によるコ-ティング膜と比較した結果、本研究の窒化ホウ素膜は膜厚が1.5μmであるにもかかわらず良好な耐溶損性能を示すことを確認しました。 これは窒化ホウ素膜がアルミニウムダイカスト用の金型の表面処理として有効であることを示しています。

研究者からのコメント


立方晶窒化ホウ素は化学的に安定であるため、古くから硬質コ-ティング被膜として注目されてきましたが、脆性の問題のため応用範囲が限られていました。
成膜方法・条件を最適化することで高い密着性を実現するとともに脆性を克服した本技術を適用することで、切削工具やアルミニウムダイカスト金型の表面処理だけではなく、さまざまな金属材料の表面処理法として幅広い活用が期待されています。

離型剤フリ-を目指した金型表面への窒化ホウ素膜形成に関する研究
応用分野各種プレス用金型の表面処理、耐摩耗性を必要とする部材の表面処理
研究体制H22 産学インキュベ-ト事業(神港精機㈱、㈱MOESCO)
担当部所材料技術部
担当者山下 満
特許取得・成果発表日本物理学会・第64回年次大会、X線分析研究懇談会・第45回X線分析討論会、第47回X線分析討論会、公益社団法人 精密工学会・2011年度 精密工学会 秋季大会学術講演会、型技術協会・型技術ワークショップ2011 in 岐阜
TEL078-731-4033
キーワードアルミニウムダイカスト、硬質被膜、立方晶窒化ホウ素、離型剤