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チオフェン系有機半導体材料の開発

背景


有機半導体は、軽量化、大面積化、フレキシブル化及び印刷が可能などの特徴から、電子ペーパーやフレキシブル・ディスプレイなどのユニークな用途が拓けると期待されています。性能(キャリア移動度)ではペンタセン(HOMOレベルが-4.6 eV)のような縮合環化合物が優れていますが、酸化されやすく安定性に不安があります。
我々は、安定性に優れる(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー(TPCO)を開発材料に選択し、溶液プロセスでの使用(インクジェットによる印刷等)を目標に、溶解性に優れる有機半導体材料の開発に取り組みました。

成果


基本骨格に比較的溶解性に優れるAC4(4.4wt%)を選択し、溶解性を向上させるため末端にヘキシル基を導入しました。ヘキシル基の導入は、分子の非対称を増して溶解性を向上させる目的から片側のみとし、AC4-10Hxを新規に合成して溶解性を向上させることに成功しました(7.1wt%)。本材料はHOMOレベルが-5.6 eVと深く安定性の高いものであります。
この材料を用いて溶液プロセスであるキャスト法により電界効果型トランジスタ(FET)を作製し、キャリア移動度を測定したところ、10-2 cm2/V?sという比較的高い性能を得ることができました。さらに、キャスト法により得られる薄膜はミリメートルオーダーと大きく、配向性の高いもの(X線回折で確認)でありました。この結果は、さらなら性能の向上およびデバイスの大面積化の可能性を示唆しています。

2011hirase チオフェン系

研究者からのコメント


今後は、さらなる性能の向上を図り、電子ペーパー及びディスプレイ駆動用の薄膜トランジスタへの応用を目指したいと考えています。

チオフェン系有機半導体材料の開発
   ~電子ペーパーやフレキシブルディスプレイなどへの応用を目指す~
応用分野電子ペーパー及びディスプレイ駆動用の薄膜トランジスタ
研究体制H22 経常研究(住友精化㈱、京都工芸繊維大学堀田研究室と共同開発)
担当部所材料技術部
担当者平瀬龍二
特許取得・成果発表特願2008-278300(住友精化㈱、京都工芸繊維大学)
TEL078-731-4033
キーワード(チオフェン/フェニレン)コオリゴマー、有機半導体、溶液プロセス