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未利用資源を活用した園芸用資材

開発の背景、目的

 粘土瓦の三大産地の一つである淡路島の粘土瓦業界では、長引く景気の低迷に加え、阪神・淡路大震災によるダメージにより、需要の低迷が続いています。さらに、瓦の原料粘土は、淡路島に広く分布する大阪層群に属する砂・礫・粘土層の中の薄い粘土層から採取しているため、枯渇化対策が重要な課題となっています。現在、産地競争力の強化を目的に、良質粘土層以外の未利用資源の活用、原土処理工場建設、建設用粘土製品の開発などを目指しています。そこで、淡路島内の未利用資源である亜炭入青粘土、硬質粘土の利用法について検討を行い、鋳込み成形技術による園芸用資材を開発しました。


粘土採掘場での未利用資源の状況

開発の結果、製品化情報

 すいひ処理を行い亜炭を取り除き、150μmふるい通過した亜炭入青粘土は、そのまま鋳込み成形に用いることが可能であることを見いだしました。泥しょうは、特に、解膠剤を加えなくても安定したものであり、着肉速度が非常に早く乾燥収縮が非常に小さいものです。また、硬質粘土を添加することにより乾燥強度が増加し、焼成時のゆがみを抑制することが可能となり、淡路粘土瓦業界が新製品として開発中の園芸用資材(テラコッタ)原料としての利用が期待されます。


鋳込み成形により作製したテラコッタ

開発年度 平成14年度
事業、研究名 地域中小企業集積創造的発展支援事業(国庫補助事業)
お問合せ先 兵庫県陶器瓦技術研究会
石原 嗣生、河合 進、三宅 輝明、石間 健市、山下 満、泉 宏和、元山 宗之