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中小船舶用エコ型高効率発電システム

背景、目的

 現状の中小漁船は、エンジンスタータ用の主機と、魚群探知機などの計測器用の補機、計2つの発電機を装備しています。主機は、エンジンと2倍速程度で繋がっており、走行時に発電するものです。しかし、アイドリング時は定格回転数以下となり無発電となります。この低効率発電のため予備蓄電池を多数装備しています。補機は、エンジンと4倍速程度で繋がっており、操業中のアイドリング時に発電するものです。しかし、走行時には定格回転数以上に到達するため、補機の寿命が著しく低下します。これら問題を解決する高効率発電システムを関西電装機器(株)、神戸大学海事科学部と共同で開発に着手しました。

成果、製品化状況

 開発した発電システムでは、変動するエンジンの回転数を2段階に分けた変速機で自動的に切り替え制御します。その結果、一定範囲内の定格回転数を、常時、発電機に伝達することができ、高効率で安定した電力の供給が可能となります。更に、蓄電池、発電機の高寿命化、主機、補機の一体化、予備蓄電池が不要となるなど、低コスト化と環境負荷に貢献できます。現在、プロトタイプの発電システムを製作し、実証試験中です。


発電システムのプロトタイプ


発電システムの実証実験を行う神戸大学所有の実習船「白鴎」

開発年度 平成16〜17年度
事業、研究名 企業との共同研究、中小企業技術革新成果事業化推事業
お問合せ先 関西電装機器株式会社、神戸大学海事科学部
兵庫県立工業技術センター
才木 常正、阿部 剛、平田 一郎、一森 和之