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離島・漁村における直流技術による
自立分散エネルギーシステム技術の実証研究

直流給電による自然エネルギーの有効

 太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを電力源とし、大容量リチウム蓄電池を備えたグリッドシステムに直流給電方式を取り入れることで、従来の交流給電方式に比べ、その電力をより効率的に利用可能であることを実証するために、直流マイクログリッドシステムを南あわじ市沼島ぬしまの沼島総合センター、職員住宅、小学校に構築し実証実験を行いました。


児童向け直流グリッド運転状況表示画面

目的

 離島・漁村におけるCO2排出量削減を図るとともに、エネルギーの自立分散供給を可能とする直流マイクログリッドシステムのモデル構築を目指しました。

研究内容

  1. 高性能直流マイクログリッドシステムの開発
    高効率電力変換器の開発による変換ロスの低減/大容量据置型バッテリーによる自然エネルギーの有効活用/モバイル型バッテリーおよびShip-to-Gridシステムの開発による電力シフト(非常時の電源確保)
  2. 電力消費抑制を目的とした制度設計
    情報端末による電力消費量の「見える化」/需要調整(デマンドレスポンス)による電力消費抑制の社会実験
  3. 全体システム最適化
    実証実験で得られたデータを基に、バランスのとれた沼島モデルの提案(電力設備の投入量、コスト、CO2排出削減量)/そのモデルの拡張(沼島全域、他の離島)

  4. 直流マイクログリッドシステム構成図

    まとめ

     開発した高性能直流マイクログリッドと電力消費抑制手法の組合せにより、電力消費量30%の削減が可能であることを実証しました。また、他の離島・漁村のみならず過疎山村に対応できるCO2排出量削減を図る自立分散エネルギーシステムモデルを確立しました。


    沼島での実証実験地域

    開発年度 平成24〜26年度
    事業、研究名 システム技術(共同研究)
    平成24~26年度 環境省地球温暖化対策技術開発・実証研究事業
    お問合せ先 ■兵庫県立工業技術センター
    生産技術部 三浦 久典、福井 航
    実施機関 神戸大(代表)、立命館大、大阪市大、三洋電機(株)慧通信技術工業(株)、(株)三社電機製作所
    中西金属工業(株)、富士電機(株) 、工技センター