兵庫県立工業技術センター > 活用事例集 > 多色絣糸と機能糸を用いた製品開発

活用事例集一覧へ戻る

多色絣糸と機能糸を用いた製品開発

 絣(かすり)糸は、1本の糸を括り(くくり)などの技法で染め分けたもので、久留米絣などが有名です。絣糸は、白と染めた色の2色のものが一般的ですが、今回開発した多色絣糸染色装置により、最大4色に染め分けた絣糸を量産することが可能になりました。この多色絣糸と、新たに開発した機能糸(消臭)を用いて様々な製品を開発しました。絣糸を用いる時に発生するモアレ模様を、織物組織の工夫により目立たなくしたことも、技術的なポイントです。


開発した多色絣糸染色装置

多色絣糸染色装置

 注染(ちゅうせん)の技術を応用した染色装置で、これまで全て手作業で染めていた多色絣糸の量産が可能になりました。


多色絣糸(4色)

モアレ模様と織物組織の工夫

 絣糸をそのまま緯糸に用いると、モアレ状の縞模様が発生しますが、二重織で絣糸を部分的に見せることでモアレ模様を目立たなくすることができました。さらに接結点を菱形に配置することでキルティングをイメージしています。


モアレ模様の発生


織物組織の工夫でモアレ模様を目立たなくする

製品展開

 二重織で市松柄を表現した生地を試織し、カバンに展開しました。また三重織ガーゼの中間層に、消臭効果を持った機能糸を配置した生地を試織し、消臭機能が重要視されるベビー用品にも展開しました。この消臭機能糸は耐洗濯性に非常に優れており、他に靴下やマイ箸ケースなどにも展開しています。


絣市松柄のカバンに展開


消臭機能を活かしてベビー用品に

開発年度
事業、研究名 織物開発
公開情報 橋本義仁、藤田浩行、東山幸央:多色絣と製織技術の確立、日本繊維機械学会 第72回年次大会、A1-06&P2-04(2019)
お問合せ先 ■多可染工株式会社
〒679-1113 
多可郡多可町中区中村町446-2
Tel.0795-32-0088 
Fax.0795-32-3011
http://www.taka-banshuori.jp
■兵庫県立工業技術センター
繊維工業技術支援センター 東山 幸央

絣糸、注染、二重織、消臭