研究/活用事例
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親水性高分子多糖類を塗工した生地の作製に関する研究
この研究では、親水性多糖であるポルフィランを塗工した生地を作製し、防曇性クロスとしての応用を目指して研究を行っています。ポルフィランは海苔の細胞壁に含まれる成分で、紫外線や熱、乾燥に対する防御機能を持ち、超親水性を示すことから、食品や化粧品などへの応用が期待されています。
実験では、カチオン化処理したポリエステル生地にポルフィラン単独(Pr)またはポルフィランと帯電防止剤(PrP)を付与し、PCフィルムに摩擦して成分を移行させました。摩擦後のフィルムはSEM観察、防曇試験、曇り除去性試験、静的接触角測定により評価しました。
その結果、摩擦によりポルフィラン成分がフィルムに移行し、水接触角の低下から親水性が付与されたことを確認しました。また、防曇性については一部の摩擦箇所で曇り除去が確認されましたが、効果の安定性は低く、評価方法の改良が必要であることが分かりました。今後は、ポルフィランの本来の性能を最大限発揮できる加工法の開発が課題です。(AIによる要約)
Prが付着した繊維(左)、PrP が付着した繊維(右)
開発年度 | R6 |
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事業、研究名 | 経常研究 |
公開情報 | 研究報告書 | お問合せ先 |
新田恭平 |
研究報告書第34号、ポルフィラン 親水性多糖 塗工生地、防曇性クロス 摩擦による成分移行、SEM・接触角測定による評価、摩擦堅ろう度試験・曇り除去性解析、包装材料・フィルムの防曇性能向上、親水性多糖コーティング 技術、環境対応型防曇クロスの開発、消費者使用感改善・曇り防止